米国の一地方都市で特許事務所を経営する米国パテントエージェント兼日本弁理士が日々の業務で体験した事、感じた事を綴っています。

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米国特許出願における第三者情報提供について

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米国の特許出願について、一定の条件の下、第三者は、当該出願にかかるクレーム発明の特許性を否定する根拠となり得る情報を、米国特許商標庁(USPTO)に提供することができる(Third Party Submissions(MPEP1134.01, 37 CFR 1.99))。

日本の情報提供制度と似ているが、日本のそれと比べ、時期的、内容的な要件についてかなり厳しい制限がある。例えば、出願公開公報の発行日から2ヶ月以内、及び、特許許可の発行日の何れか早い日までという時期的な制限がある。また、提出できる情報(資料)は、(新規性(102条)や非自明性(103)を否定する根拠となり得る)特許公報又は刊行物に限られ、また資料の数は10通までに限られる。また、これらの資料が英語以外で書かれたものである場合は、その英訳の提出が必要となる。

さらに、上記の提出資料について、対象出願の特許性を否定する根拠についての説明文の提出等は一切認められない。それどころか、資料の重要箇所に下線を引くとか、蛍光ペンで印を付けたりする事も許されない。

もし上記のルールに反して11通以上の数の資料を提出したり、資料の一部に下線を引いて提出したりすると、、、その資料は、、、破棄されてしまう事になる(^^;

そして、提出された資料が考慮されるか否かは、結局のところ審査官の裁量に任される。これではあまりにつれないという気がしないでもない。

ここで、提出資料の重要性について、一つだけ、積極的に審査官の気を引く手段がある。

資料の重要箇所に下線を引いたり印を付ける事はできないのだが、提出資料中、提出者が重要と思う特定箇所のみを抜粋したものを提出する事は可能なのだ。このような形で資料を提出すれば、否が応でもその重要箇所を審査官が見てくれる(少なくともその確率は高くなる)だろうし、その上で審査官がその資料を重要と判断すれば、資料全体(例えば特許公報全体)に目を通してくれるであろう、という事になる。

もっとも、2011年米国特許法改正により、もうすぐ新たな情報提供制度(Preissuane Submission)等が導入されるので(2012年9月から施行)、特許発行前の第三者による情報提供制度の時期的・内容的な制限は大幅に緩和される事にはなるが。


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プロフィール

中西康一郎 (Koichiro Nakanishi)

Author:中西康一郎 (Koichiro Nakanishi)
日本の特許事務所、企業知財部勤務の経験を経た後に渡米し、米国の特許法律事務所に8年勤務後、米国テキサス州ヒューストンにおいて、日本企業の米国特許出願代理を専門とする代理人事務所(Nakanishi IP Associates, LLC)を開設しました。2016年5月、事務所を米国カリフォルニア州サクラメントに移転しました。

現在、Nakanishi IP Assocites, LLC 代表

資格:
日本弁理士
米国パテントエージェント

事務所名:Nakanishi IP Associates, LLC
所在地:
6929 Sunrise Blvd. Suite 102D
Citrus Heights, California 95610, USA

Website:
Nakanishi IP Associates, LLC

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