米国の一地方都市で特許事務所を経営する米国パテントエージェント兼日本弁理士が日々の業務で体験した事、感じた事を綴っています。

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出願明細書や図面の一部欠落(ページ抜け等)

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日本出願や国際出願を基礎にした米国出願について、出願を完了したと思って安心していたら、USPTOから"Notice of Omitted Item(s)"なる書面を受け取り、よく見ると、明細書の数ページ、又は、図面の一部から出願書類(提出書類)から欠落していた。。。しかも、その欠落部分は、クレームをサポートするために不可欠な内容を含んでいた。。。などという事が起きた場合、どうすればよいのか?

この場合、あせる必要はなく、補正(Amendment)することで普通に解消する。そのような手続によって出願日が繰り下がることもない。

そのような出願書面の欠落に出願人自らが気づき、自発的に補正を行う場合も同様である。

実はこの問題、以前は非常にやっかいで、嘆願書(petition)を提出して欠落部分を補充しようとすれば、出願日が欠落部分を補充した日まで繰り下がってしまうし、そのまま放置すれば、米国特許法112条の明細書の記載要件等違反になってしまう懸念が生じ、ジレンマであった。

しかし、2004年9月21日以降になされた米国出願で外国の出願を基礎にした優先権を伴うものや、PCTの米国国内移行出願においては、基礎出願の内容の一部が出願人の不注意により(inadvertently)欠落している場合、そのような欠落部分は、基礎となっている外国の出願や国際出願の内容が援用されているとみなされる。そして、そのような欠落部分は、元の出願日を喪失する事なく補正により補充する事ができるようになった(37 CFR 1.57(a)MPEP 601.01(d))。

もっとも、この類のミスは、米国の代理人がその責を負うべき事がほとんどで、日本の代理人や出願人(権利譲受人)としての日本の企業が気にする事ではないかもしれないが。。。

なお、以前、外国でなされ出願に基づく優先権主張を伴う米国出願の明細書に「基礎出願の援用(“Incorporate By Reference”)」等の記載を積極的に含めた場合の効果についての話をしたのでちょっと紛らわしいが、以前の話は、不注意(うっかり)によるものではなく、例えば意図的に基礎出願の明細書等の一部を抜いて米国出願を行った場合の話になるのでご注意を(37 CFR 1.57(b)を比較参照)。

注)上記の説明は、米国特許施行規則(37C.F.R)や審査便覧(MPEP)の運用に関する説明であって、弊所でそのような「うっかりミス」が起きたというような話ではありません。一応、補足までに(^^;


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プロフィール

中西康一郎 (Koichiro Nakanishi)

Author:中西康一郎 (Koichiro Nakanishi)
日本の特許事務所、企業知財部勤務の経験を経た後に渡米し、米国の特許法律事務所に8年勤務後、米国テキサス州ヒューストンにおいて、日本企業の米国特許出願代理を専門とする代理人事務所(Nakanishi IP Associates, LLC)を開設しました。2016年5月、事務所を米国カリフォルニア州サクラメントに移転しました。

現在、Nakanishi IP Assocites, LLC 代表

資格:
日本弁理士
米国パテントエージェント

事務所名:Nakanishi IP Associates, LLC
所在地:
6929 Sunrise Blvd. Suite 102D
Citrus Heights, California 95610, USA

Website:
Nakanishi IP Associates, LLC

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